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インプラントとインプラントオーバーデンチャー
1990年代の半ば、私がまだ歯学部の学生だった頃、大学ではインプラント治療は亜流の治療であるとの位置づけがされていましたが、現在ではインプラントは治療の選択肢の一つとして広く認知されるようになっています。
不幸にも歯を失ってしまった場合、適切に処置を行うことで歯を削ることを最低限にし、健全な歯を残すことができるインプラントは非常に有効な治療手段です。
インプラントに不具合が出たときの解決策となるインプラントオーバーデンチャー
しかし一方で、インプラントが十分機能していた期間は良いのですが、他の歯にトラブルを生じてどんどん崩壊していくという患者様を拝見することがあります。それは、治療期間や仕事での制約などのさまざまな要因により、本来あった問題を解決することなく、一時的な回復にとどまったためと考えられます。
その場合、インプラントには大きな変更が難しいため、どのようにゴールを決めるべきか悩ましいケースがあります。その解決策のひとつとなるのがインプラントオーバーデンチャーです。
すでに埋められたインプラントがお口の中で不調和の原因になっていたとしても、それが充分に機能する状態なら、上部構造を変更し、入れ歯を支える支台歯として設計し直すことでリカバリーが可能な場合もあるのです。
インプラントオーバーデンチャーが持つ可能性
また、私がボストンに在住していた2000年頃、プライベートクリニックを見学する機会を得ました。当時のアメリカではすでにインプラントオーバーデンチャーは話題となっていました。
- インプラントの埋入本数を抑えて、入れ歯によって失われた骨の部分も再現する
- 歯を失った期間が長く、入れ歯を支える骨が著しく少なくなってしまった場合、インプラントに固定源を負担してもらうことで入れ歯の安定性が得られ、さらにインプラントを介した刺激が骨に伝わることで脳にその刺激を伝えることができる
- それによってかみ合わせの位置も定まる
という事例も報告されます。
インプラントオーバーデンチャーのメリット
- しっかり噛める:安定性が高く、食事を楽しむことができます
- 入れ歯を小さくできる:インプラントの本数によっては入れ歯の大きさを小さくすることが可能です
- 取り外し可能:オーバーデンチャーは取り外しができるため、お手入れやクリーニングが簡単です
- 発音がしやすい:歯やインプラントが支えるため、発音が改善されます
- 負担が少ない:すべての歯をインプラント治療するよりも体への負担や治療費が少ないです
インプラントオーバーデンチャーのデメリット
- 外科手術が必要:インプラントの埋入手術が必要です
- 入れ歯の手入れが必要:オーバーデンチャーは入れ歯同様、適切なケアが必要です
- 健康状態や骨の状態によっては施術が難しい場合があること
インプラントオーバーデンチャーについてのよくあるご質問
Q: インプラントオーバーデンチャーとは何ですか?
A: インプラントオーバーデンチャーは、顎の骨に埋め込まれたインプラント(人工の歯根)を支えとして使用し、取り外し可能な入れ歯(オーバーデンチャー)を安定させる治療方法です。通常の義歯に比べて噛む力が強く、安定感が増します。
Q: 治療の期間や手順はどのようになりますか?
A: 治療は、インプラントの埋入手術とその後の回復期間、そしてオーバーデンチャーの装着まで数ヶ月かかることが一般的です。具体的な期間は、患者様の口内の状態や骨の質、治療計画によって異なります。
Q: 費用はどのくらいかかりますか?
A: インプラントオーバーデンチャーの費用は、治療するインプラントの数、使用する材料の種類によって異なります。また、保険適用外の治療となるため、全体的な費用は比較的高額になることが一般的です。
Q: インプラントオーバーデンチャーを選択すべき人はどのような方ですか?
A: インプラントオーバーデンチャーは、従来の入れ歯やインプラントで不満を感じている方、入れ歯の安定性や噛み合わせに問題を抱えている方に適しています。また、顎の骨が健康で、手術に耐えられる全身状態を有する方が候補となります。
Q: インプラントオーバーデンチャーの手入れ方法について教えてください。
A: インプラントオーバーデンチャーの清掃は、取り外して行うことが可能で、毎日のブラッシングとともに、適切な洗浄液での清掃が推奨されます。また、インプラント自体の周囲も専用のブラシを使用して丁寧に清掃することが重要です。
Q: インプラントオーバーデンチャーの耐用年数はどれくらいですか?
A: インプラントそのものの耐用年数は、適切なケアと定期的なメンテナンスにより20年以上と長期間です。しかし、オーバーデンチャーは摩耗や破損が生じる可能性があるため、5年から10年ごとの交換が必要な場合があります。
Q: インプラントオーバーデンチャーの施術中に痛みはありますか?
A: 手術中は局所麻酔を使用するため痛みはほとんど感じませんが、手術後には痛みや腫れが発生することがあります。これらは通常、処方される鎮痛剤で管理可能です。